●雨予報を覆し天候は「快晴」!
午後3時30分より迦葉山龍華院弥勒寺にて火おろしを行いました。
はじめに
沼田花火保存会 ~9月12日(金)発足~
私たちの地元である沼田市は人口約48,000人の小さな町で『日本一の河岸段丘』ともいわれる河岸段丘の地形を持つことから『天空の城下町』とも言われています。
この天空の城下町で一年に一度だけ、約10,000発の花火が夜空を彩る日、それが沼田花火大会です。沼田花火大会は市民の方々はもちろん、各関係機関の温かいご協力のもと2013年に43年ぶりに復活し、今年は第7回大会を迎える事となりました。
私たち沼田花火保存会は、新元号となる今年を節目に沼田花火大会を今を生きる子供達へ50年後、100年後の後世まで伝承する事を目的とし設立した団体です。
初イベント“火まつり”
6月8日(土)に沼田花火大会実行委員会主催、沼田花火保存会主管で「火まつり」を開催いたしました。こちらのイベントを開催するにあたり下記の物語を背景にイベントを行いました。
【ストーリー】
からっ風が吹き荒れる冬のある日、三角山でそれはそれは大きな山火事が起こりました。
沼田城主・信之(信幸)と正室の小松姫はごうごうと燃え盛る火が山々を焼き尽くす様を沼田城から見ていました。二人はなすすべもなく、ただただ、神に祈るばかりでした。
火の勢いは衰えることなく、あと少しで村を飲み込んでしまうほどに迫っていたある晩のこと。
床に就いた信之と小松姫の夢枕に天狗様が立って、こう告げました。
「私はこの村の守り神。この村を救うために、火を鎮めてしんぜよう。そなたたちは、残り火を大切に祀りなさい。その火こそ、村を災いから守り、安寧へと導く灯火となるであろう」
次の日の朝、不思議なことに山火事はすっかり鎮まっていました。そして、天狗様のお告げ通り、小さな残り火がチロチロと燃えていました。信之と小松姫はそれを天狗様の棲む山奥のお寺に安置し、大切に祀りました。
その後、信之と小松姫は「天災から人々を守ってくれた天狗様の火を、村の安寧と五穀豊穣の象徴としたい」と灯火を大切に城に持ち帰りました。そして、「村人たちに灯火のご利益を授けるためには、もっと大きな炎とする必要がある」と考え、その頃、全国で盛んになっていた「花火」に活用することを思いつきました。
そして風薫る初夏、沼田城内では灯火で引火された見事な花火が夜空を彩りました。村人たちは初めて見る美しい花火にたいそう喜び、信之と小松姫の民を思う気持ちに感謝し、花火に合わせて五穀豊穣を祝うお祭りを行うようになりました。
それ以来、毎年、迦葉山龍華院弥勒寺から灯火を持ち帰り、それを使って初夏に火まつりを開催するようになったのです。
そして現在。
火まつりだけでなく、花火大会も開催されるようになった沼田市では、山奥のお寺で頂いた灯火を大切に麓に下ろして、火まつりと花火大会に使用し、再び、お寺へ戻しています。この「灯火」は、天災から人々を救ってくれた天狗様の善行の証、そして民の安寧と五穀豊穣を願う信之と小松姫の願いの証。今、その思いは夜空を美しく輝かせ、多くの人に喜びと感動を与えているのです。
当日のイベントの様子
●迦葉山龍華院弥勒寺よりご祈祷された「火」は、かつて真田氏が居城していたと言われる沼田城の城跡が残る「沼田公園」へ持って行き祭壇へまつられました。
夜に行われる花火には、こちらのご祈祷された火を点火に使用します。
●沼田花火大会実行委員会ブースも大盛況!
沼田花火大会実行委委員会メンバーが飲食の販売を行いました。特に、この火まつりのためだけに作られた「3食パン」は大好評でした。
また、同ブースでは花火大会開催に際する募金活動を行いました。こちらの募金とブースの売上金は第7回沼田花火大会への運営費に使用させて頂きます。
皆様、ご協力ありがとうございました。
●PM5時。着々と花火の準備も進んでいきます。
今回は沼田市と姉妹都市である下田市の手筒花火師様と沼田花火大会で毎年お世話になっております、㈱丸玉屋さんの演出により開催されました。
●PM7時より「六文銭こんにゃく」無料配布開始!
今回200食限定で玉こんにゃくの無料配布を行いました。配布につきましては、利根沼田ベンチャークラブの皆様にご協力を頂きました。
●上州真田武将隊演舞!
PM7時から特設会場にて上州真田武将隊による演舞が行われました。戦国最強と言われた一家が現世に蘇り来場者の皆様を楽しませてくれました。
●PM7時30分。花火開会セレモニー、点火式開始です。沢山のご来賓の皆様にご参会いただきありがとうございました。
沼田城イルミネーションで沼田城が復活!
沼田花火保存会石神会長より迦葉山龍華院弥勒寺にてご祈祷された大切な火が手筒花火師へ手渡され、いよいよ花火開始です!
●手筒花火 ~ ナイアガラ花火
お客さんの歓声と共に花火が始まりました。手筒から吹き出す勢いのある花火と沼田城イルミネーションとコラボレーションしたナイアガラ花火は、とても幻想的でした。
●花火終了後・・・
火まつり終了後に迦葉山龍華院弥勒寺から下ろされた火は地元寺院へ保管させて頂きました。こちらの火は9月14日(土)に開催されます第7回沼田花火大会まで、その火を絶やすことなく灯し続けます。そして第7回沼田花火大会の花火点火にもこちらの火を使用します。終了後は、迦葉山龍華院弥勒寺へ火を返納します。
●火まつりを終えて・・・
6月8日(土)を迎えるまで、実行委員会及び保存会メンバーで何度も何度も会議を重ね、当日は予想をはるかに上回る来場者数1,000人を記録しました。沼田市外、群馬県外のお客様にもご来場いただき感謝申し上げます。
また、この火まつりを開催するにあたり、関係各位の皆様、近隣住民及び沼田市民の皆様のご協力ありがとうございました。
次は、9月14日(土)に開催されます「第7回沼田花火大会」に沼田花火保存会は協力団体として参加をさせていただきます。こちらの大会も、皆様と最高の夏の思い出を作りたいと考えております。皆様のご来場お待ちしております。